2021/11/03
子供が生まれた。
ミツ子は母親のそばで子供の世話をする。
かずこは手慣れたミツ子の子供の世話をじっと見つめていた。
みつこは子供のあやし方もお手の物である。
赤ちゃんがなくと、すぐに抱き上げてあやす。
顔の表情をかえて赤ちゃんを喜ばす。
このような動作を見て、赤ちゃんを任せられると思っている。
かずこの体調もよくなって落ち着いてきた。
赤ちゃんのことはミツ子に任せてお掃除なり、洗濯、食事をする。
保健所に勤められるほど体調を取り戻してきた。
ミツ子の赤ん坊の扱い方に安心して任せられると思ったのか出勤するように
なった。
ミツ子は最初の間、赤ちゃんに付きっきりだったのが、大きくなるにつれ、赤ちゃんをおいて外出するようになった。外出といっても近隣の知り合いの家である。
知り合いの家にいても適当な時間が来ると赤ちゃんをのぞきに来る。
ミルクを飲ませたり、おむつを取り替えたりする。
外出していて、赤ちゃんの泣き声がすると、近所の人はミツ子を呼びに来る。
赤ちゃんがさらに大きくなってくると、ミツ子は赤ちゃんを抱いて近所をまわる。
近所の人に赤ちゃんの顔をみせて喜ぶ。
また、近所の人は赤ちゃんの顔を見てあやす。
こうして、ミツ子は近所の人に顔を見せることで赤ちゃんも人なれしてくる。
大きくなった子供たちの姿を見ているとものおじしない子供に成長している。
子供がさらに大きくなってくると、歩行するようになってくる。
ハイハイや歩行できるようになってくると、おもちゃを与えて遊び相手になっている。
そのような時でも近所の人のところに行って、遊ばせてもらう。
子供を遊ばせながらも、話し合ったり、編み物をしたりして、子供を見ている。
子供が大きくなって、近所の子供たちと遊ぶようになってくると、遊ばせながら、そばについて、編み物などをしている。
ミツ子は与えられた環境の中で、様々な工夫をして、物事を進めていくのが上手である。
二年たち、二人目の赤ちゃんが生まれた。
この赤ちゃんも同様にしてそだてている。上の赤ちゃんが幼稚園に入るようになると、
下の赤ちゃんを寝かせて、近くの幼稚園に送り迎えしている。
二人とも幼稚園をでて、小学校に入るころには、子供たちは耳の悪いミツ子と折り合いがつきにくくなってくる。ミツ子も二人の子供も相手の意思がつかめなくなり、
子供たちは親に不満を言うようになってくる。ミツ子もまた、不満を垂らす。
子供たちが小学校に入るころには、ミツ子は会社に働きに出るようになった。